vendredi 18 novembre 2011

Musee Guimet 茶会

ギメ美術館と笹川財団合同イベント
”Question ZEN”でのお茶会を担当させていただきました。
お客様はほとんどフランスの方で、皆さん日本文化にとても興味をもっていらっしゃいます。
今回はQuestion ZEN(公案)についてでしたので、軸は『主人公』にしました。
最近フランスでは日本ブームで、よくフランスの人たちは

「う~ん。。 禅・・・」

とか言いますが、それでは本当の禅とは??
それを知っているフランスの方はあまりいらっしゃらないでしょう。

私はお茶会の担当をさせていただくだけでしたが、折角の機会ですので、少し重たい禅語を選びました。
写真は最後の日美術館の方々をお招きしてお茶を差し上げました。


Nancyお茶グループのゆきのちゃん。
私の娘が大きくなったらゆきのちゃんみたいにお手伝いに来てくれるのでしょうか。



次につづく・・・









jeudi 18 août 2011

祇園祭の京都 ~師匠と一保堂本店へ



チャリティーでのお礼を含めて、師匠が一保堂の若奥様へのご挨拶にご一緒してくださいました。
京都の夏は暑くて有名ですが、師匠は絽のお召し物すっきりとまとっていられてよくお似合いでした。

お茶をしていると着物も着慣れ、年相応の愉しみができるので嬉しいです。 私もアラサー後期、もうじきアラフォーに突入ですが、年齢があまり怖くないのはこういった愉しみを知っているからでしょうか。。(無頓着なのかも知れませんケド。)

7月も後半にさしかかり、京都は祇園祭一色になり、商店街ではお囃子の音が鳴りわたり京都の夏の雰囲気を高めてくれます。 
お店に足を踏み入れるとすぐに若奥様が出てきて下さいました。 店内はすっきりとしていて、店員さんの対応もとってもよく、教育がよく行き届いているようです。

お店の棚には長刀鉾のお扇子が飾ってあり、ひそかに心躍りました。 

 コレ↓
とっても気さくで、かわいく本当に素敵なマダム。 憧れちゃいます。
チャリティーでのお話や、夏目漱石のお話(実は4年前の漱石会でご一緒したことがあったのです)、お茶のお話など、あっという間に時間が過ぎていってしまいます。
これを機にお近づきになれて嬉しく思いました。

お店を出て師匠と並んで歩いているとき、師匠が『祇園祭は京都の誇りやわ』と仰った言葉が、何故かこの夏中何度も浮かんできました。










dimanche 3 avril 2011

東日本震災チャリティー



今回のチャリティーでは本当にメンバーの皆様のお陰です。
いろんな方々がお手伝いして下さって出来上がったお茶会。お稽古メンバーも含めて、15人もの人がお手伝いしてくださいました。私一人では到底無理でした。 
みんな一致団結で頑張れたからこそいいものができたと思う。 
皆さん本当に有難うございました。

お茶ブースを担当してほしいとの以来があってから二週間しかなかったのですが、それからすぐに師匠にお話したらとても喜んで下さって、ご友人の一保堂の奥様にお話してくださり、お抹茶を提供して頂くということになったのです!
お茶は濃茶にも使える『幾世の昔』で香りもとてもよかったです。
お菓子はとらやさんが提供してくださることになり、とんとん拍子でいい方向に話が進んでいきました。

当日は大盛況で、お菓子がなくなったのでもうお茶会終了です~ と言ってるのに、「お茶だけでもいいから参加したい」とか、「見学だけでもいいから参加したい」という人も出てきて、ceremonie du the の人気はさすがでした。

形式は日本のお茶会形式で、お点前と半東とお運びと水屋をローテーションにしましたが、最終席だけ私が点前して半東ナシにしたのですが、皆さんじーっとお点前に集中していて、半東なしでもよかったかな~とも思いました。
どうやらフランス人たちは一度畳に座ってみたいという願望があるようで、足が痛くなるので崩してください といってるにも関わらず、ずっと頑張って正座をしたり、畳には3人のみ座ることができるのですが、他の方も「私も座りたい」といって、通路に靴を脱いで座ったりする人もでてきて、なかなか楽しかったです。
「日日是好日」の意味を理解してくださった方はどのくらいいらっしゃるか分かりませんが、皆さん純粋に「日本文化」に興味があるのだと思います。
また、「茶道は日本文化か、宗教か」という質問も出て、これにはてこずりました。
宗教ではないとは言い切れませんよね。
でも、後ほどネット上の茶道コミュニティーに質問を出したら、「限りなく禅の影響は受けているけれど、宗教ではない」との答えが返ってきました。 

茶道用に頂いた部屋は250cm×550cmという縦長の部屋で、もちろん水道などはなくかなり困りましたが、透けるカーテンを用いて、水屋が透けて見えるような構成にしました。
狭い部屋ですので、そのほうが奥行きがあっていいかな、と思ったことと、水屋を見せるという多少斬新なことがしてみたかったのです。

それと、ゆるい感じの音楽をつけました。
パリの皆さんは「ザ日本!」というようなものにはもう飽きている頃かなと思い、フランコージャポネをイメージした茶会にしました。
私が自宅の茶会や茶事でやってきた雰囲気そのままでしたので、これぞYu-an茶会だったかな、と思います。
花は春のイメージでポピーとユーカリの葉を使いました。(花器のところに鞄をかけた人もいますが。。)

チャリティー全体の収益は3,5万ユーロ(400万円程)で、茶会のみの売り上げは870ユーロで10万円くらいでした!
運営の方も、この売り上げに喜んでくださいました。
代表の方が大使館に持っていってくださり、先日赤十字から被災地のそれぞれの県に渡されたと聞きました。

今回の趣旨はこのようなものでした。

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・震災地にバザーの全売り上げを募金する。経費を一切使わず、集まったお金の全てを寄付します。また活動は、非営利、非宗教、非政治的、なものです。(なので、上の質問が出たときは少し焦りました。。)

・震災の様子を多くのフランス人にも知ってもらい、関心を持ってもらいます。

・パリから、目に見える形の活動を行う事で、被災地の方々に、フランスから応援している人がたくさんいる、という事を伝え、勇気づけたいです。

・“遠く離れた大切な祖国、日本のために何かしたい。”
“外にいるからこそできる事をしたい。”

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どこの国にいても日本を想う気持ちはみんな同じなんだな~ と痛感。
この趣旨はまさに私が想っていたことだったので、全力投球でこのチャリティーに臨めたのだと想います。

一日も早く被災された方が、東日本が立ち直ってくれることを心から祈っています。




dimanche 2 janvier 2011

聖徳庵での稽古

また半年ぶりに日本に戻ってきました。
いつものように聖徳庵に入ると、いつものメンバーが稽古をしている。
普段は日本に戻るとふくろはぎと太ももがくっつくほど稽古をつけてもらう私だが、今回ばかりは忙しい日々が続き、なかなか稽古に行けなかった。 それでも、私は知っている。いつも心のどこかで考えている。 あそこにいくと、いつものようにみんなが稽古している。8歳の少年から60代のオバサマたちまでが稽古している。 春・夏・秋・冬、みんなそれぞれ人生があり、そのひと時を聖徳庵で同士として稽古している。 
「よし、稽古に行こう!」
子供を友達に預け、車で千本通りまで。

稽古の中で、先生はいろんな話をするが、今回先生はこんな話をした。
師から弟子へ、師から弟子へ、人から人へ、手から手へ、心から心へ、このようにして繰り返し途切れることなく智慧が伝わり守られて行く。私たちは未来を予測し先人が続けてきたように善の心で智慧を広げて行く責任がある。

「This is one of the most inportant thing for you, right?」 これが先生の中で大切なものの中の一つなのですよね。
と私が尋ねると、
「I do tea ceremony only for that.」私はこの為にお茶をやっているんだ。
という答えが返ってきた。

何という強い言葉なのだろう・・・
彼の核心に触れた気がした。