lundi 26 mai 2014

Atelier @Maison Foujita ③


お茶会当日。

先週までは雨模様だったのに、雲一つない晴天!!
日ごろの行いがいいのですね~
畳を四畳半と道具一式入るプジョー君のお陰でdeplacementでデモンストレーションが出来るわけです。有難いですね~ 今度洗っとこ。

さて、現地に着いて水屋と床の位置から決めるところからスタート。
園子さんはSaeちゃんの授乳の為長時間は空けられないからといって、準備、そして一度家に帰り夜の部にまた来てくれるという情熱です。 メンバーの中で園子さんはGuimetAcclimatationといくつかのデモンストレーションを経験しているので、園子さんが準備に来て下さったのは皆にとって心強かったのでした。
そしてまた、私にも「裕子さん、もっと白いファンデーション塗ったほうがいい」とか、他の人が言いにくい助言もして下さるので本当に裕庵にとって欠かせない存在。
それなのに~ もう来月帰国なんて~ 涙涙涙

こちら、一応白めのファンデを塗っているショット
あまり色白ではないので、着物の時こまるんですよね。。 殆どが着物なのに・・・
 
それにしても、お天気のいい日に大好きな人たちとあーだこーだ言いながら準備、楽しすぎる~

こうして落ち着いていられるのも、実は前日に円君と下見に行ったからなのでした。
Anneに遊んでもらって嬉しそうな円君

待てど暮らせど衝立が到着せず、もう軸を掛けようか、と話しているところにやっと到着。衝立を茶室に設置したときの感動! 緑の中にすっと溶け込む、これがなければ今日もないという程に空間に似合っている。


素敵な一日になりそうな予感・・・

 
15時 第一回アトリエ
初回にはMuseeの方たちにも入って頂きました。


16時 続々と人が集まり、こちらは実際にお客様にお茶を点てるのを経験してもらうというアトリエ。 この男性はお連れの女性にお茶を点てると意気込んでおられます。
美味しく点てれたかな?


 
17時 衣都さんのご家族がいらして下さいました。
「自分が入ったら夫婦漫才みたいじゃぁないですか、」と遠慮なさるご主人様を引っ張ってお正客に座っていただきます。


ね、ご主人様、いい思い出になったでしょ 
 

今回は水屋に徹して下さった桃さんもご家庭の都合でお戻りになります。 
お疲れ様でした~ あー、どうして水屋での写真撮らなかったのだろう・・・

Musee Foujita 藤田嗣治美術館 お茶会 ②


お茶会の日には15時・16時・17時の3会でYu-anお稽古メンバーによるアトリエを開催することに決まりました。 

で、メンバーに5月17日土曜のご都合を伺うことから開始。

ここで、私は皆さんに全てをお任せし、努めて裏方に徹することに決めました。それは偉大なJack先生の指導方針。

Japanese, they are used to follow the orders but this is the training to decide themselves.

今回はみゆきさんと衣都さんがリーダーとなり、会をまとめてくださることに。ある程度の出席者の状況がつかめると、衣都さんがサラリと「先生、出席表を作りました」とこんなものを作ってくださいました!



このお方、独身時代は某日系航空会社のスッチー(この呼び方古い??)だったのに、どうしてこんなに事務作業できるの??

私が目を丸くしている間にどんどん役割とすべきことが進んでいきます。

皆さん全員が自分のできること、できないことを話し合いながらアトリエの方針や解決策を生みだしていきます。 本当に私いらんやん・・・

そこで私はお茶を全く知らないフランスのお客様にお茶について説明をして下さい、と提案。
WikiCeremonie du theの説明書きから必要な部分を抜粋して下さい」との要望があったのをあえてはね返し、「皆さんが日々のお稽古で感じていることをそのまま文章にしてくれたらいい」

お茶って、それぞれの道であり、人それぞれ思うこともいろいろだと思う。 1年稽古した人もいれば治子さんなんて2ヶ月目だけれど、みんなそれぞれいろいろな想いを持っていると思う。 私も語りつくせないほどお茶の話をしたい時があったり、全く何も語れない日もある。 お茶は何が正しい とかではなく、自分がどうお茶と向き合うかだと思うのです。 そういう訳でWikiは却下させて頂いたのが大正解、フランス語万能な美幸さんが何とも美しい説明をつけて下さり、治子さんが更に膨らませて下さいました。


La cérémonie du thé,
C’est le moment de la purification de mon âme
où j'élimine les pensées toutes confuses,
 
から始まり、次はMaison Foujitaの説明

Foujita a voulu donner à ses oeuvres un attrait visuel autant que tactile,
comme le céramiste japonais qui façonne le bol de la cérémonie du thé
en pensant plaire tout autant aux yeux
qu'au toucher des lèvres,
et de la main.
Aujourd'hui, c'est un grand plaisir pour nous d'avoir cette belle occasion
de présenter la cérémonie du thé
dans le dernier atelier où il vécut.
 
 
Et laissez vous aller à trouver la paix intérieur....
(心の中の平和を探しに行きましょう)という風に終わります。
私の言葉で訳すと陳腐になってしまうのでなるべく控えたいと思います。


みんな~!! こんな風に思っていてくれたんや~
お茶の美しさとフランス語の美しさが融合したのを見た瞬間でした。

La nuit des Musee @ Maison Foujita 藤田嗣治美術館でのお茶会 ①


さて、前回の投稿からはや2年!! 

今回、久しぶりにブログを開けてみたのは、Yu-anお稽古グループの皆さんと一緒に、お茶を通しての自分、もしくはただ単に自分の身の回りのことなど、とにかく自分と向き合って文章を書こう ということになりました。
この試みを始めるきっかけとなったのは、京都漱石会代表を務めていらっしゃる丹治先生のお言葉、「文章を書くのは訓練だから。 ちゃんとした文章を書けるようにならないといけません。」と、漱石会の会報への投稿を何度か経験させて下さったのでした。

というわけで、Yu-anお稽古のお菓子だけでもかなりあるのでネタには困らないでしょう。

 
トップバッターは園子さんなのですが、ちょっと失礼して先日のLa nuit des MuseesMaison Foujitaのことを書こうと思います。 

きっと皆さんの思い出の一コマに残るはずのイベントだったから・・・
 
このイベントで欠かせなかったアイテムになった衝立のエピソードから始めようと思います。
そもそもこの衝立、藤田嗣治の筒書なんですよね~
これは複製ですけれど、本物と全く同じです。 ↓

 
 


 

みゆきさんと打ち合わせに行ったのは4月中旬、ChavilleからN118Villier le Bacleへ。 遠いような気がするけれど、車で20分! Eiffel塔に行くのとたいして変わりません。
畑の道を通り抜けると可愛らしい町に入るとそこに藤田嗣治が晩年を過ごした家があります。 


 
気さくなDirectriceのアンさんとFlorenceさん。
 
 

5/17日のイベントの打ち合わせが始まると私の頭の中はお茶会の道具組みのシュミレーションでグルグルグル・・・
やっぱり一番に考えるのがお軸ですね。 
でもテントで野点、一体どこに軸をかける? 

そんなことを考えながら、藤田嗣治のアトリエを案内してもらいました。
この美術館は全て藤田嗣治が住んでいた頃のものが置いてあります。 
1階は玄関と台所、

 

結構カワイイ系が好きだったのかな?

2階に上った瞬間、衝立が目に入り、「コレを軸の代わりに使いたい!」とヒラメき、早速Anneに打ち明けてみますが、断固として『No』コレは美術品なのよ! とのこと。 

ま、そらそうですよね・・・

それでも諦めきれず衝立をいつまでも眺めている私に、Anneはこんな提案をしてくださいました。
「本物はむりだけれど、複製で作ってあげられるかも」

感涙・・・

そういえば、「アナタしぶといわね」 とも言われた気がします。。
 

そして3階のアトリエへ。
 
 

このアトリエへは奥様の君代夫人も滅多に入ることを許されなかったという。

このアトリエに入った途端、何か冷や汗がでるような、鳥肌が立つような感覚に囚われた。

正面の暖炉の壁に描かれたキリスト磔刑図、そしてピエタ。 画法はミケランジェロの模倣かと思う絵から近代美術マネの技法かと思われるものまで多様。 フジタはあらゆる画家の技法を取り入れ、自分の芸術を作り出すため模索していたまさに日本人が得意とする模倣から始まり、新しいものを創るという人だったようです。

こちらは絵画を描くためにいろいろと用いられた日本の粉たちで、はったい粉・硫黄・黄な粉・ぬか とあらゆるものがありました。
 
 
こちらは藤田の名前が刻まれているノコギリ!!


 

学生時代は西洋美術、主にミケランジェロの研究をした私にとって今回の藤田嗣治美術館の訪問は17年前の学生時代にタイムとラベルをしたような感覚でした。

今はお茶に夢中だけど、いつかまた論文を書きたいな。。